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茶の湯 歳時記 ~ 七月 ~ 茶道の知識

2016/01/21

茶の湯 歳時記 ~ 七月 茶道の知識


茶の湯歳時記~十二か月のうち、七月の主な茶趣や行事などを紹介します。


七月の別称~文月、蘭月、親月、七夕月、七夜月、秋初月など

七月の二十四節気~立秋(この日からは残暑見舞いになる 秋に入る日)、処暑(処暑は暑さが止まるという意味 朝夕少しずつ秋を感じる頃)


七月の茶趣


七夕の茶

まだ梅雨も明けきらない陰暦の七月七日の七夕に茶を楽しみます。七夕の風習と茶の湯の結びつきは深く、短冊や色紙、笹、機織り、星、流水などにちなむ、色々な茶道具の取り合わせを楽しむことができます。

裏千家十一代玄々斎が考案した、末広籠花入の受け筒を水指に使い、梶の葉を蓋として用いる薄茶点前の「葉蓋の点前」が知られています。

 


夏の茶席には、夏の小長である真っ白な雲にちなんだ茶道具が好んで取り合わせられます。

雲と鶴の象嵌文様の青磁や、雲鶴手の朝鮮茶碗、雲堂手の染付茶碗、筒釜の雲龍釜、雲華焼の土風炉、灰器、蓋置、香炉などがあります。

また、文様では桜花と紅葉を配した雲錦があります。



七月の行事 ~ 茶道の知識


祇園会

京都・八坂神社を中心に七月一日から二十九日まで行われる歴史ある夏祭りの祇園祭は日本三大祭りのひとつです。七月十七日には山鉾巡行がありますが、前日の十六日に八坂神社にて表千家、裏千家の家元が毎年交代で献茶式を行っています。一力亭では表千家により釜が懸けられ、舞妓さんが茶菓を配ります。 祇園絵巻の断筒、山鉾の絵、鉾に因んだ車軸釜、神文のある巴地紋のものなどが用いられます。また、花は祇園守の名のある木槿などが使われます。


精中・圓能・無限忌

宗家三大忌のひとつ精中・圓能・無限忌は、裏千家十一代玄々斎精中、裏千家十三代圓能斎鉄中、裏千家十四代無限斎碩叟の忌日を合修して七月五日に忌の法用が裏千家で行われ、釜が懸けられます。

当日は広間の床に「精中」の軸が掛けられ、その前に三具足が飾られ、宗匠の供養が行われます。そして、七事式が施され、他の席では供茶釜が懸けられ、三人の好みの茶道具が取り合わせられます。


七月に使われる掛物・銘 

掛物…涼風、泉声、雨収花竹涼、葉々起清風、樹間聴清泉、夏雲多奇峰など 銘…納涼、涼風、夢、白雲、流水、夕立、夏山、夕涼み、夏の月、岩根の水など

七月の言葉…雲の峰、せせらぎ、山開き、朝顔市、なびき雲、雲の海など


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