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茶花とは ~ 茶道の知識

2016/01/08

茶花とは ~ 茶道の知識


茶席に飾る花「茶花」は、四季を彩る大切な役割を果たします。

野山に咲く花を用い、生け花とは区別されています。

茶花は、自然に宿る美しい自然のたおやかさを茶室に伝えてくれます。


茶花の特徴 ~ 茶道の知識


春には春の花、秋には秋の花を…季節を控えめに茶席に伝える茶花は、生け花とは違った味わいがあります。

茶花には、家の周りで見かけるような何気ない草花がよく用いられます。生け花との違いは次のようなことがあげられます。

・花材は、季節感のある山野草で、華やかな洋花は避け、花や枝をそのまま使い必要以上に手を加えません。

・生ける器は「花入」といい、生け花のように花の型は決められていません。

・蕾や控えめな花が好まれ、花が大きく開いたものは好まれません。

・花入に入れた花としての自然尊び、そこに野に咲く花の本質を表現するという点から、花を入れるときは、生け花のように一本一本入れず、手の内で組み合わせて一度に入れます。



季節に応じた茶花 ~ 茶道の知識


茶席で唯一命のあるものが茶花であるため、花材にはごく自然な姿が尊ばれ、季節感が重要となります。

【炉の季節

冬から春にかけての茶花は椿が代表的な花です。椿は冬の間に寒さに耐えて開く、凜としたけなげな気品ある花です。茶席では蕾で使われ、初冬なら万作、ハシバミの照り葉や実を添えます。

春には梅や蝋梅、コブシといった花や柳の新芽などを添えると形になります。

【風炉の季節

夏から秋にかけては木槿が代表的な花です。木槿は6月末頃から咲きはじめ、夏の暑さの中で咲く「涼やかさ」と、一日だけの咲くという「はかなさ」から、茶人に好まれてきました。


 


その他の茶花

炉の季節(冬~春) 寒桜・水仙・福寿草・千両・待雪草・冬至梅・万作・河原榛の木・雪の下・榛・枇杷・潮菊・円葉の木・白玉椿・島魁椿・筏葛など

風炉の季節(夏~秋) 藤袴・萩・仏桑華・桔梗・山丹花・紫式部・山牛蒡・日日草・浜萱草・伊吹風露・紅花・麒麟草・桔梗など



禁花について ~ 茶道の知識


自然に咲く花を使う茶花の中にも、茶席にはふさわしくないとされる花もあります。こういった花は禁花と呼びます。

千利休の教えを伝える「南方録」では「花入に入れない花はじんちょうげ、みやましきびにけいとうの花」「おみなえし、ざくろ、こうほね、きんせんか、せんれい花をも嫌う也けり」と教えています。


禁花~丁花、深山しきみ、鶏頭の花、女郎花、石榴、こうほね、けいとう、沈丁花など


色鮮やかな花やとげのあるもの、食用植物の花も禁花とされてきましたが、時代とともに禁花に対する考え方も変わってきています。



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