この茶托の中央のシンボルは「壽」の文字が彫られています。これは長寿のシンボルです。茶托が錫で出来ている理由は、銀のような輝きを持ち、銀と比べるとずっと安い、そしてやわらかく加工がしやすい。なので、初めは銀の代用品として扱われてきました。特に茶托は銀の冷たさとは異なる暖かな質感が、磁器の茶碗にしっくり合うと好まれました。ここから代用品だった錫が主役になったと言われています。またお茶関連の茶托以外のにも錫を使った製品を挙げますと、建水、茶入れ、水注などがよく使われます。