昭和から現在にかけて活躍する陶芸家「桶谷定一」氏。
父定一が大正末期に開窯し帝文、日展に出品し各展で受賞しました。
天目釉を得意とする、父に製陶を習い、
自身も日展などに出品し受賞しました。
その後二代目を継ぎ美術陶芸品を作り続けています。
この茶入は
形が林檎の形に似ていることから「文琳(ぶんりん)」と呼ばれています。
文琳は林檎の雅称で、中国のとある故事から来ています。
茶入れに牙蓋を使う理由は
茶が湿る、異物の混入を防ぐという理由があるのですが、
それだけではなく、
象牙のもつ柔らかい色彩、肌合いが気品さを増すからだと言われています。
また裏に金箔が貼ってあるものも中にはございます。
これは金は茶入れに毒物が混ざると色が変色し、危険を知らせるためとはじまりました。
更には茶入の口造りは繊細で欠けやwスク、キズを防ぐために、
この金箔がクッションの役割を果たしていました。