上田直方 (うえだ なおかた)1898〜1975、信楽焼陶芸家です。
初代直方は幕末の生まれで、信楽の多羅尾代官に招かれ、京都で学び陶芸の技術をみがきました。
直方は佐々木弘綱に和歌を習い、歌人の太田垣蓮月の影響で、茶器の製作を行ないました。
この伝統をうけついだ4代目直方(甲賀郡信楽町で生まれる)がさらに作風を一転し、古信楽を目標として、繊細で、綿密な感覚を遺憾なく発揮しました。
鬼桶などの水指をはじめ、花入、大壺、大皿、香合、蓋置、茶入など変化に富んだ陶芸家となりました。
高橋楽斎とともに、1956年(昭和31)滋賀県指定無形文化財信楽焼技術保持者に認定されました。