今回、いわの美術がお買取りしたお品物は黄瀬戸水指で、佐藤和子の作品です。
佐藤和子は福島県出身の陶芸家で、現在は岐阜県美濃にある不二窯で精力的に作陶に励んでいます。
加藤十右衛門、加藤芳右衛門に師事して陶芸を学び、ダライ・ラマに茶碗をローマ法王パウロ二世に黄瀬戸聖杯を献納しています。
また、東日本大震災の復興支援として作品の売り上げの一部を寄付しているそうです。
お買取りした黄瀬戸水指は、美濃焼の一つである朽葉色の陶器で出来た水指で、この黄色は木灰と素材の土に含まれている鉄分を酸化焼成することによって発色される色で、還元焼成した場合は青磁のような青色に発色するという特徴を持っています。
線描きと鉄絵さりげなくアクセントとなり、水指の造形にものすごくマッチしています。
水指、塗蓋には目立った傷もなく、共箱はシミが出ていましたが、破損は見られなかったため、高い評価での買取となりました。
今回、お買取りしたのは黄瀬戸の水指でしたが、黄瀬戸で作られる茶道具には水指の他に茶碗、蓋置、茶筅立、香合など様々な茶道具が作られています。
釉調によって呼び名が付けられており、艶のないしっとりとした油揚げのように見える「あぶらげ手」「あやめ手」、艶があり透き通った黄色は「ぐいのみ手」「菊皿手」と呼ばれています。
黄瀬戸っぽいけど、良く分からない…そんな場合は、写真をメールで送って下さい。
いわの美術では、焼き物の鑑定を得意としている鑑定士が在籍しておりますので、メールによる簡易査定を行う事ができます。
黄瀬戸のご売却でお悩みでしたら、ぜひ、いわの美術までお問合せ下さい。