今回、いわの美術がお買取りしたお品物は、酒井甲夫の志野茶碗です。
酒井甲夫は桃山志野の再現に尽力し、美濃の伝統的な原材料と技法を研究し、技術を磨いてきました。
志野焼といえば、乳白色の長石釉がたっぷりと掛けられた所々が赤褐色に見える景色が特徴ですが、酒井甲夫の作り出す志野は、独特の釉調で「甲夫志野」と呼ばれ、まるで宇宙空間を感じる事のできる藍色や深みのあるコバルトブルーの発色が特徴的で、多くのファンを魅了しています。
お買取りした酒井甲夫の志野茶碗も、酒井甲夫が得意としている白抜きの夜月が印象的で、コバルトブルーにも見える藍色が夜空を表しているかのような茶碗です。
良く見ると粗く貫入が入っており、趣を感じるお品物でした。
とても綺麗な状態で、共箱と共布が付いてのお買取りとなりました。
志野茶碗は百草土(もぐさつち)といわれる美濃独特の粒子の粗い焼き締りが少ない陶土を用いて乳白色の長石釉を厚掛けにしたものが代表的で、釉膚には細かい穴(ピンホール)や貫入が見られるものが多く、手触りも細かい起伏があります。
鉄絵を施した絵志野、文様ない無地志野、鉄化粧を施した刻線文様施した鼠志野など地の茶碗は様々な手法で作られています。
志野茶碗の買取では、茶碗の景色の良さによって買取額が変わってきます。
また、「志野」の重要無形文化財保持者である荒川豊蔵の志野茶碗ですと、高価買取が期待できます。
ご自宅に志野茶碗はございませんか?
使用するご予定のない志野茶碗はいわの美術がお買取り致しますので、お電話、メールにてお気軽にお問合せ下さい。