今回、いわの美術がお買取りしたお品物は、立花大亀の茶掛で「本来無一物(ほんらいむいちもつ)」と書かれていました。
本来無一物とは「物事のすべては本来空(くう)であるから、執着すべきものは何一つない」という意味を持っており、この語は中国禅宗の第六祖となった慧能禅師の言葉として有名です。
茶掛は古くから茶の湯の世界では第一の道具とされてきました。
そのため、茶の湯の背景に禅の教えが存在し、茶の精神を深める事を意図している事から、特に禅僧の書や墨蹟がその座を占めています。
茶掛は通常の掛軸の中縁の柱幅が2寸なのに対し、5分以下となっており、これは草庵の床に合うように軸幅を細くしているからです。
茶掛は茶の湯の席では本紙、一文字金欄、中縁、天地(上下)、軸先、箱書き、箱そのものを順番に鑑賞するため、買取時には茶掛の状態がとても重要となってきます。
シミや汚れ、傷みなどが無い事が茶掛の高価買取に繋がります。
今回お買取りした茶掛は本紙にしわがついていましたが、それ以外はとても綺麗で外箱も揃ってのお買取りとなりました。
立花大亀は京都大徳寺塔頭(たっちゅう)の徳禅寺住職、大徳寺派宗務総長を2期つとめた人物で、大徳寺内に如意庵を復興して庵主となりました。
105歳で亡くなった立花大亀は、多くの書を茶掛にして残しております。
また、茶掛以外にも茶杓や茶碗の書付を行っており、いわの美術では立花大亀の茶杓や書付した茶碗の買取を行っております。
ご処分をお考えの茶道具の中に立花大亀の作品や書付がされた道具はございませんか?
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