今回、いわの美術がお買取りしたお品物は、中里隆の唐津焼の粉引茶碗です。
中里隆は父親は12代・中里太郎右衛門、兄は13代・中里太郎右衛門と中里重利という陶芸一家の五男として生まれました。
日本各地まもちろん世界各国を旅して周り様々な陶芸に触れ、唐津焼の伝統を守りながら、唐津焼らしくないどこかとりとめもない不思議な形をした作品が多く、「焼き締め」「南蛮」のイメージが強い作家です。
今回お買取りした唐津粉引茶碗は、朝鮮から伝わった粉引という褐色の素地が生乾きのうちに白化粧土を施し、乾燥させた後に釉薬を掛ける別名粉吹(こふきと呼ばれる技法で作られた茶碗でした。
見込みには重ね焼きをした跡が見られ、ポツポツと均等な間隔で6か所の釉薬の付いていない部分がございました。
よく、こういったものを不良品と勘違いされる方も多いのですが、ちゃんとした焼成法として成立しており、査定時にマイナス評価となる事はございません。
中里隆の粉引茶碗は共箱付で、茶碗自体に目立った傷も無く、良い状態でお買取りさせて頂きました。
中里隆は粉引の他にも焼き締めや南蛮などといった作風も多く制作しており、個性ある作風が人気の作家です。
また、作品に記されるサインは昔と現在では違ってきます。
今回お買取りした中里隆の茶碗は三本線のようなサインでしたので昔の作品という事になり、その評価でのお買取りとなりました。
茶碗は同じ作家でも作られた年代や形、焼け具合によって評価が変わってくるお品物です。
中里隆の茶碗をお持ちでしたら、しっかりとした評価を行っているいわの美術にお任せ下さい。
また、ご売却する予定のお品物が多い場合は出張買取も行っております。まずは一度、いわの美術までお問合せ下さい！！
