今回お買取りさせて頂いたお品物は玄々斎好写の松唐草炭斗です。
いわの美術では炭斗の買取も行っています。
茶の湯の世界ではしばしば「好み」「好み物」という表現が使われます。
好み物と言うのは、茶人が職人に意匠を指示して作らせた物を指し、その茶人の名前を冠して「誰々好み」の道具と呼ばれました。
これは茶道の道具類に限らず、茶室や茶事に使う菓子などにも用いられる茶の湯の世界独特の表現です。
松唐草絵の炭斗の本歌は駒沢利斎によって作られており、裏千家11代玄々斎の好み物でした。
今回の品はその本歌の写しとなっており、大きく華やかで席映りも良いため初釜などに使われることが多い道具です。
炭斗は炭点前で用いられる道具で、様々な品が用いられています。
藤や竹で編まれた精巧な籠状の炭斗や、瓢箪を繰り抜いて作る瓢炭斗、水屋用の桑箱炭斗など、種類が多くお買取りさせて頂くことの多い品です。
品物の種類や状態によってはお一つでお値段をつけることが難しい場合もありますが、他のお品物とまとめての査定も行っています。
いわの美術では炭斗の買取りを行っています。