今回、いわの美術でお買取りさせていただいたお品物は中里無庵の唐津焼・粉引茶碗です。
唐津焼には絵唐津、朝鮮唐津、斑唐津、三島唐津と様々な種類があり、お写真のお品物はその中でも粉引と呼ばれる技法で作られた茶碗になります。
粉引は「こひき」と読みます。
高麗茶碗の一種で、白い粉が吹き出したように見える事からこの名前がつきました。
鉄分の多い黒褐色や砂混じりの淡褐色の素地に白泥を掛け、高台の裏にも白化粧を施して薄く透明釉を掛けて焼き上げるのが特徴です。
釉薬の下にまた別の土の層があるため、素地と釉薬が直接触れておらず、強度的には弱く衝撃で欠けてしまうことがあるので大切に扱うことが作品を良い状態に保つ重要なポイントとなります。
この粉引茶碗の作者は中里無庵で、中里無庵は12代中里太郎右衛門が隠居してから使用した号になります。
唐津焼の人間国宝として有名な中里無庵ですが、古唐津の研究、復興に尽力し、叩きの技法を完成させました。
お買取りしたお茶碗には叩きの技法を見ることはできませんが、叩きの技法の特性を生かした壷や大花瓶などの彫塑的な作品も制作しています。
ご売却をお考えの中里無庵の作品はございませんか?もちろん、隠居前の12代中里太郎右衛門の作品の買取も行っております!!
お気軽にお電話、メールにてお問合せください!!