京都市出身。本名は徳一
江戸後期の陶工初代徳泉が、4代海老屋清兵衛に
師事して、五条坂に開窯以来、
家業と「徳泉」を受け継ぐ3代目。
1946年には、五条坂の窯を宇治炭山に移築、
大徳寺五〇九世吉口桂堂老師より「紫翠窯」と賜名。
1975年には、常陸宮家に「金襴手祥瑞茶碗」を
献上。以来、同家に毎年作品を献上、78年に
伝統工芸士の認定を受ける。89年には
三笠宮家にも「金銀彩菊花紋茶碗」及び
「金襴手鳳凰紋茶碗」献上の光栄を得るなど
皇室御用達の窯として活躍を示し、
92年には伝統産業優秀技術者として
「現代の名工」の認定を受ける。
またその間、京都府美術工芸作家協会会員、
京都市工業試験場特別講師、日本伝統工芸士会幹事
などにも就任し、京焼の振興や後進の若手陶工の
育成にも尽力を示した。
作品では主に磁器の祥瑞写、金襴手の茶陶の名手だが
一方で陶器にも秀作を残しており
主に各地の百貨店個展にて作品を発表。
陶印は「徳泉」「紫翠」 小判印/描印「徳泉」など