茶道具の買取実績豊富ないわの美術では、根来塗の発展に力を注いだ夏目有彦の茶入をお買取り致しました。
夏目有彦は、根来塗の美しさに一目ぼれして様々な漆芸作品を作り続けた漆芸家で、亡くなる前には息子の夏目陽介に研究資料など全てを託し、60代の若さでこの世を去りました。
現在では、息子の夏目陽介が根来塗の再現と現代のニーズに合う作品を作り続けています。
根来塗が一般的に広まったのは鎌倉時代と言われ、その当時和歌山県の根来寺で使われていた朱漆器が根来塗の始まりとされています。
鎌倉時代に根来寺で使われていたのは美しい輝きが特徴の朱漆器でしたが、ある時技術上の不手際で均等に朱が塗れていなく所々に地の黒が見えていました。
しかし、その作品を見た僧侶が「とても趣があり美しい」と絶賛した事で、それ以降はわざと朱を剥ぎ取り地の黒を出すような作品を作ったそうです。
夏目友彦は、室町時代に全盛期を終えそれ以降は安い中国製品が入ってきた事により急激に衰退した根来塗を再現しようと日々研究に明け暮れ作品を作り続けました。
今回いわの美術がお買取りしたお品物は、根来塗の再現に全力を尽くした夏目有彦の根来唐戸面茶入です。
唐戸面と呼ばれる角を落とし面を出した形に根来塗を施した茶入で、漆器に多い漆の剥がれや傷などがなく、共箱もついていましたので高評価でのお買取り致しました。
いわの美術では、茶入以外でも茶碗や水指・香炉・棚など様々なお茶道具をお買取りしております。
ご両親の遺品で作家など不明な場合は、お写真など頂けますとスムーズにお調べ出来ます。
お茶を習っていた方・教えていた方・道具を買ったけど使わなかった方など茶道具の処分を検討されている方がいましたら、お気軽にいわの美術までお問い合わせ下さい。
