今回いわの美術がお買取したお品物は白井半七の蓋置で共箱付での買取でした。
共箱には「あやめ之画蓋置」と書かれており、その名の通り鉄絵であやめが描かれていました。
白井半七は江戸時代より続く江戸・今戸焼を代表する陶芸家の名跡で、初代・白井半七が京都の土風炉師から技術を学び、土風炉や茶器の制作を行うようになったのが歴史の始まりです。
その後2代が瓦器に施釉した楽焼風の軟陶を制作して今戸焼と呼ばれるようになり、4代、5代の頃に京都の伏見人形の影響を受けた今戸人形を制作し、浅草寺参詣などの土産物として発展しました。
現在白井半七の名は9代目が継いでおり、兵庫県三田市大原にて窯を築き作陶を続けています。
今回は使用感もなく、シミや汚れのない保存状態の良いものでしたので1点でも十分に評価できるお品物でした。
茶道において蓋置は釜の蓋を置くための道具なのでその名が付けられていますが、釜の湯を汲む柄杓を置くためにも使われます。
蓋置は陶器以外に竹でできたものが使われますが、竹の蓋置は炉用と風炉用に分けられており、切り方が違っています。
また、陶器の蓋置もお点前や季節によって柄や形が決まっており、多種多様の蓋置が存在します。
蓋置は小さい芸術品と言っても過言ではなく、茶道を嗜んでいなくてもコレクションしている人も多いお品物です。
中古市場でも需要のある蓋置のご売却をお考えでしたら、年間に多くの茶道具買取実績を持ついわの美術まで、お電話・メールにてお気軽にご相談下さい。