今回お買取りした中田一於の作品は、透明感と気品を感じる事ができ、作品も共箱も非常に綺麗な状態でしたので高価買取でのご対応となりました。
中田一於は九谷焼の作家で銀箔を切貼りして、釉薬をかけて焼成する釉裏銀彩という技法を用いた作風を展開しています。中田一於の作品には、花や幾何学模様が施されたものが多く、釉裏銀彩によって模様の繊細さ・可憐さがより引き立てられています。
九谷焼と言えば青、緑、黄などの濃色を多用した華麗な色使いと大胆で斬新な図柄を思い浮かべるかと思いますが、中田一於の作品はそういった伝統的な九谷焼とは違う新しい九谷焼を制作しています。
この釉裏銀彩の技法は銀彩を施した後、釉薬をかけて閉じ込めているため永久的に輝きを失わないというメリットがあり、通常では出す事のできない器の奥から光輝く神秘的な姿は、見る者を魅了します。
中田一於について
中田一於は石川県出身の作家で、九谷の色絵の名窯で育ち、3代目徳田八十吉に師事します。中田一於は常日頃から、他の人とは違うことを成し遂げたいという意欲に燃えていました。そしてたどり着いたのが『釉裏銀彩』でした。
1984年には中日国際陶芸展に入選し、淡青釉裏銀彩が外務省のお買上げとなります。その後、日本伝統工芸展で文部大臣賞を受賞し、彼の『釉裏銀彩』は高く評価されていきます。九谷焼きの新しさ斬新さを発見する一方で、伝統工芸の保存や伝承にも貢献していました。2002年には石川県指定無形文化財保持者に認定され、2011年には紫綬褒章を授与されます。
中田一於の作品は、中古市場で人気が高く高価買取が期待出来るお品物です。彼の作品の特徴である、釉裏銀彩の銀箔は全て手作業で貼り付けられています。そのため、同じ造形、同じ図柄の作品であっても、微妙な銀箔の配置の違いで、買取金額も大きく異なります。特に、幾何学模様を配した作品は、より整然と銀箔を配置し、バランスの取れている物の方が高額買取となります。
中田一於は、花瓶、壷、水指、飾皿、蓋置、湯呑茶碗、酒器などを制作しています。その中で、中古市場において比較的人気が高い作品は、花瓶・壷・飾皿です。直径30センチを超える大皿・大壷は高額買取が予想されます。共箱や栞などの付属品が揃っていて、尚且つ状態が良い物ですと、より査定評価が上がり、高価買取が期待できます。
中田一於のご売却は、いわの美術にお任せください。また、弊社では中田一於以外の作家の茶道具や練習用の茶道具のお買取も行っておりますので、茶道具一式のご処分や大量のコレクション整理の方からのご依頼もお受けいたします。フリーダイヤルまたは、お問い合わせフォームからご相談受付しております。お客様からのお問い合わせお待ち申し上げております。
中田一於以外のお買取作家一例
三代徳田八十吉 須田菁華 中田綿峰 宮本忠夫 福島武山 など