今回お買取したお品物は、犬鷲羽箒一双という羽箒(はぼうき)で茶道に使われる道具の1つです。
羽箒は茶の湯の席で、亭主が風炉や炉に炭を組み入れる炭点前で、五徳の爪、風炉、炉壇の上、炉縁のまわりを掃くために使われる茶道具で、一枚の羽だけで作られているように見えますが、3枚の羽で構成されており、重ねられた羽の付け根を竹の皮などで包んで固定されています。
また、「右羽」「左羽」「双羽」と羽の向きで区別されており「右羽」は風炉用、「左羽」は炉用、「双羽」は風炉と炉のどちらでも使えるように用途も区別されており、お買取した羽箒は「双羽」にあたります。
ちなみに今回お買取った羽箒は、綺麗な共箱付きで、酷い傷みもなく、天然記念物の犬鷲の羽ということあり、高い評価での買取となりました。
今回お買取したお品物は犬鷲の羽箒でしたが、羽箒に使われている羽には犬鷲の他にも、青鸞(せいらん)、鶴(つる)、鷲(わし)、鷹(たか)、白閑(はっかん)、白鳥(はくちょう)、孔雀(くじゃく)など様々な種類があります。
その中でも、丸い目のような模様が特徴的で鳳凰のモデルになったといわれている青鸞(せいらん)は珍重されており、最も高価な羽箒となっています。
また、羽箒の柄には、籐(らたん)や象牙に陶磁器などが使われているものもあります。
このよう、様々な種類の羽箒があり、名脇役的存在でありながら羽箒は1点からでも評価する事が出来る場合もあり、いわの美術なら羽箒の買取実績がしっかりとございますので、市場評価とお品物の状態を踏まえた査定が可能です。
お引越しや茶道の引退などで、羽箒のご売却をお考えであれば、リサイクルショップなどで処分する前にいわの美術までお電話、メールにてお気軽にご相談下さい。