今回、いわの美術がお買取したお品物は土屋善四郎の布志名焼茶碗です。
土屋善四郎がよく用いるモチーフである大根絵は仏教用語の六根清浄にちなんでいるため6本の大根が茶碗に描かれています。
六根清浄は人間の視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚そして第6感とも言われる意識の6つを欲などの執着から断ち心を清らかな状態する事を言います。
今回お買取した土屋善四郎の布志名焼茶碗は、禅の教えを取り入れた茶道にはぴったりな茶碗です。
共箱にはシミがありましたが、茶碗にはシミや汚れなどもなくとても綺麗な状態でしたので高価買取で対応致しました。
土屋善四郎は松江藩御用達窯として初代・土屋善四郎芳方によって開窯し、当代で9代目となっています。
2代・善四郎は松江藩主・松平不昧公(はつだいらふまいこう)好みの名品を数多く作り出した事で「雲善」の号名と瓢形印を拝領し、現在まで使われ続けています。
いわの美術では土屋善四郎の作品の買取を行っており、これまでに多くの買取実績を持っておりますので、ご売却をお考えの土屋善四郎の作品がございましたら、まずはいわの美術までお気軽にお問合せ下さい。
布志名焼は島根県松江市玉湯町にて作られている焼物で、黄釉に色絵を施したものや出雲青地と呼ばれる青釉が特徴です。
1750年に船木与次兵衛村政(ふなきよじべえむらまさ) が布志名に窯を開いたことが始まりとされており、先ほどお話した土屋善四郎芳方が1780年に松江藩御用窯とて開窯した事で隆盛しました。
しかし、明治時代に入ると藩の庇護がなくなり、民間の窯として存続するために創意工夫を重ね、日用雑器を焼くようになり現在のスタイルとなりました。
最盛期には17もの窯元がありましたが、現在は雲善窯、舩木窯、湯町窯、雲寅窯の4つの窯元しか残っていません。
御用窯だった頃の布志名焼と現在の布志名焼は変わってしまった部分もございますが、中古市場では需要のある焼物です。
特に布志名焼再興に尽力した舩木道忠、福間貴士などの作品は現在でも高値で取引されている作品も存在し、舩木道忠の息子である船木研児の名前は中古市場でもよく見かける名前で、高く評価されています。
いわの美術では布志名焼をしっかりと評価して買取を行っておりますのでご売却をお考えの布志名焼がございましたら、いわの美術にお任せ下さい。