こちらのお品ものは先日、いわの美術が出張買取でお買取した風炉先屏風です。
風炉先屏風は広間の手前で使用する茶道具で、道具畳の向こう側に置く2つ折りの屏風で、風炉先屏風を置く事によって道具を引き立たせるという意味合いもあります。
寸法は高さ2尺4寸(約73㎝)、横3尺5分(約92㎝)の利休形と呼ばれるものを基本としますが、現在では元伯宗旦好みの1尺8寸(約54cm)の風炉先屏風が多く使われています。
今回、お買取した風炉先屏風は山形県にある金属鋳造業や茶道具販売を営んでいる清光堂(清光堂工芸社)のもので、寸法は元伯宗旦好みの1尺8寸(約54cm)のものでした。
外箱もご一緒にお買取し、そこには作者の名前が記されており、「清満 作」とありました。
鳥の子紙に描かれた松と山々は余白を海に見立てた素晴らしい作品で、縁は黒漆による下塗りに朱漆を塗る根来塗になっており、状態も良く高い評価での買取となりました。
清光堂は江戸時代後期に初代・喜六によって鋳造が盛んな山形県銅町で鋳物業を始めた事からスタートしました。
初代の技術は代々受け継がれ、羽広鉄瓶を得意とした6代目・徳太郎が「清光堂」という屋号を使うようになります。
その後、7代目・善太郎は茶の湯釜、鉄瓶の制作において一目置かれ、清光堂の名は高評価を受けるようになり、戦後も8代目、9代目、10代目と用の美に満ちた茶の湯釜と鉄瓶の専門工房として名品を生み出し、その他の茶道具も販売するようになりました。
このように清光堂は茶釜制作が本業の工房で、中古市場でもよくその名が見られる人気工房です。
いわの美術では茶道の世界では定評のある清光堂の作品の買取を強化しており、数が多い場合は今回のように出張買取で対応しております。
茶道具は専門の知識がなければ正当な評価で査定・鑑定する事ができず、リサイクルショップなどに持って行ってもいくらにもならない鑑定結果となってしまう事も多々あります。
清光堂を含め、茶道具のご売却をお考えでしたら、年間に多くの茶道具の買取実績を誇る、いわの美術にお任せ下さい!!