今回お買取したお品は、砂張銅銅鑼です。銅鑼の素材である砂張とは銅にスズ、鉛などを加えた合金のことを指します。
銅鑼は、丸盆形の中央が半球状にやや膨らんだ金属製の打楽器で、縁に紐を付け、天井や銅鑼枠などに吊り下げたり、紐を手で持って中央部の半球状に膨らんでいる部分を、棓で打ち鳴らします。面径が大きいほど低い音に、小さいほど高い音が鳴り、茶事においては中立して後座に入る時の合図として鳴らされます。
銅鑼は出帆の合図や戦場の士気高揚や権力誇示などにも使われ、また日本では仏事の儀式の中にも銅鑼が取り込まれてきました。
では、何故銅鑼が茶事に用いられるのでしょう。茶道は、仏教、ことに禅宗の影響が大きい文化であり、仏教に根ざした精神性から銅鑼を使うことになったと考えられています。茶事では亭主が心を落ち着けて銅鑼を打ち、客はその響きと余韻を味わいます。 買取した砂張銅銅鑼は高岡の鋳物師金森紹栄造で、均整のとれた美しい姿の銅鑼を棓付でお買取させていただきました。
いわの美術では、茶事に用いられる銅鑼などの鳴物の買取も日本全国にて行っております。
茶道と禅の教えとは深い関係にありますが、茶事での合図に用いられる鳴物も禅に基づくものといわれています。
例えば、点前中の柄杓の引く音や、客の吸い切り音で美味しかったことを伝えること、茶室のにじり戸を少し音のするように閉めて亭主側に知らせるなど、銅鑼や喚鐘等の鳴物の音など、言葉を使わず、音で知らせることは、禅の精神に繫がることとされています。
いわの美術では、喚鐘、銅鑼、板木、木魚などの鳴物の買取を行っており、他の茶道具などとあわせてお品数が多ければ、ご自宅にお伺いしての無料出張買取にも対応しております。 いわの美術では、買取経験豊富な専門のスタッフが丁寧に対応しておりますので、鳴物に限らず、茶道具の買取に関して、ご不明点・ご質問などございましたら、お気軽にお問合せください。