今回いわの美術がお買取致しましたお品は、鳴物の唐銅喚鐘です。
買取した唐銅喚鐘の作者は日本の銅器の生産額の約95%を占める、高岡銅器で知られる富山県高岡の国指定伝統工芸士 八尾祥栄です。
釣鐘の形をした喚鐘は、仏教の法会・儀式などの合図として打ち鳴らす、仏教で用いる鳴物の梵鐘の一種で、茶道では仏具の梵鐘を小型にしたものが用いられます。喚鐘は、床脇の天井などや木製の喚鐘枠に吊り下げるなどして使われます。
茶事では、懐石を食べた後に、一旦、外腰掛に出て席が改まるのを待ちますが、その際、亭主が喚鐘を撞木で打ち鳴らして、客に茶席の準備が整ったことを知らせます。
茶道での喚鐘の鳴らし方は、流派により異なりますが、利休百首に「喚鐘は大と小とに中々に 大と五つの数を打つなり」とあり、表千家では五回「大小中中大」と鳴らし、この喚鐘の第一打で、客は腰掛を立ち、心静かに聞き入るのだそうです。
喚鐘の他に、銅鑼も茶事の合図に用いられることがあります。陰陽でいえば、高音の喚鐘は陽、鈍く低音の銅鑼は陰となり、正午の茶事は昼間なので陽の喚鐘、夜咄や夕去りの茶事では陰の銅鑼、といったように区別して用いられます。
いわの美術では、茶事で準備の整ったことなどを知らせるための合図に用いられる鳴物の買取もしております。 鳴物には今回買取した喚鐘や銅鑼のほか、板木、木魚なども含まれます。
銅鑼や喚鐘の鳴物は、亭主が中立後の後入の合図などに用い、板木や木魚は客の到着や、連客の揃った合図などに用いられるそうです。
お使いになられていない鳴物がございましたら、ご売却してみませんか?
他の茶碗や釜などの茶道具とあわせて、お品数が多ければ、無料出張買取にも対応しております。
買い取ってもらえないのでは?とご処分してしまう前に、是非一度茶道具買取実績豊富ないわの美術にご相談ください。お客様にごとに最適な買取方法などをご案内させて頂きます。