お買取したお写真の茶道具は、加藤唐三郎造の古瀬戸肩衝茶入です。
加藤唐三郎は代々続く瀬戸焼の名跡で、尾張徳川家御用窯としての伝統を守る熱田神宮御用芸術保存作家です。当代加藤唐三郎は31世となっており、古瀬戸・粉引・灰釉・鉄釉に繊細な刻文が施された独自の作風で、茶陶から大皿、食器、酒器など幅広く手がけています。
日本の茶入は、最大の窯業地である瀬戸が制作が始まりで、瀬戸焼で唐物を模倣してつくられたものを特に「古瀬戸」と呼んでいました。
今回買取した加藤唐三郎の古瀬戸の茶入は、肩が横に張り出した肩衝茶入で、すっとした比較的細長い茶入の中央を、一筋に大きく流れおちる釉薬が美しい作品です。
肩から裾までのなだらかな膨らみを持ち、裾は釉薬が掛けられていない素焼きの状態で、ツートンカラーのようになっている変化のある作品です。 加藤唐三郎の作品及び象牙蓋、仕覆、共箱とあわせて評価を行い、好評価にて買取させていただきました。
茶入は、お点前に使用するための、濃茶を入れる陶製の小壷で、元来、薬味入や香料入として使用されていた容器を転用して、茶を入れたものと考えられます。
茶入には通常、裏に金箔張りされた象牙製の蓋がされ、仕覆を着せて用いられます。
江戸初期までの茶人にとっての茶入は、一国一城に匹敵するに値する価値を持つ貴重なものとされており、時には家柄をも左右すると重要なものとして考えられていたと伝わっています。
茶入は小器でありながら、焼きもののあらゆる鑑賞面を持っていることが、その価値の所以ともいわれています。
いわの美術では、唐物、瀬戸、後窯などのあらゆる茶入のお買取をしております。
江戸時代などの古瀬戸茶入や人間国宝 伊勢崎淳の茶入、鵬雲斎など有名宗匠の書附のある茶入などは、高価買取の可能性が高くなります。
種類や名物も多い茶入の買取査定・評価は、作品によって変わってまいりますので、具体的な買取査定額のお問合せの際は、無料買取査定フォームにてお気軽にお問合せください。