今回は、夏らしいトルコ釉の面取水指をお買取しました。
共箱には「土耳古釉輪花面取水指」とありますが、トルコを漢字で書くと「土耳古」となり、「輪花」は陶芸用語で、花弁のように開いた輪郭の皿や鉢のことを指しています。
お買取した水指は、綺麗に面取りされた六角形のすっきりとした涼感漂うトルコブルーのお品で、帯谷宗英の作品です。
帯谷宗英は、独学で陶芸を身に着け、韓国の作家の指導や、外務省からの依頼でオランダなど海外でも活躍するグローバルな陶芸家です。
水指の蓋は、漆塗りの塗蓋で、半分だけでも開けるようになっている割蓋が付属していました。水指の保存状態も良く、共箱とあわせて好評価にて買取を行いました。
水器ともいわれる水指は、席中にて釜に水を補ったり、茶碗や茶筅をすすぐための水を入れておく器です。
水指には、金属・磁器・陶器・塗物・木地などの材質がありますが、茶道具においての水指は、重要な地位を占めており、また多くの茶人がこだわったものを使用していたといわれています。
「源流茶話」(藪内竹心著)によると、 村田珠光が備前焼や信楽焼の水指、武野紹鴎が釣瓶の水指、千利休が曲物の水指をそれぞれ用いたとされています。
茶道具買取のいわの美術では、水指の買取実績も豊富です。
桃山時代などの古い水指や、京都の名工 初瀬川柳庵、人間国宝 清水卯一、真葛香斎など作家ものの水指は、高価買取にも期待がもてます。
また、作品価値を高める碌々斎や即中斎などの書付のある作品も高価買取の可能性が高くなります。
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