今回いわの美術がお買取致しました茶道具は、涼しげなガラスの蛇の目傘文水指です。
お買取したガラス製の水指は、グラヴィールという技法を七十年にわたって追求し続けた青野武市(物故)の作品です。
グラヴィールとは、「彫刻」を意味するフランス語で、もとは水晶を彫るための技法です。
グラヴィールは、銅製の円盤に研磨剤をつけて回転させ、ガラスを押し付けて表面を少しずつ削りながら彫刻していくというもので、細かく柔らかな曲線を描くことができるため、繊細で微妙な表現が可能な技法です。
買取の青野武市の水指も、グラヴィール技法を用いて、和を表現する蛇の目傘の文様が美しく、かつ繊細に、透明ガラスと光沢を抑えた曇りガラスを巧みに組合せて彫刻されています。
塗蓋があわせられた涼感のある作品で、青野武市の箱書き・落款付共箱と共布、栞もご一緒に高価買取させていただきました。
水指は水差しとも書き、点前の際に、釜に足すための水や茶碗や茶筅を洗うのに用いる水を蓄えて置く蓋のついた容器です。
茶道具において重要な地位を占める水指は、古くから、多くの茶人がこだわったものを使用してきました。
水指の材質には、金属製、陶磁器製、木竹製などがあり、季節によっても形などに特徴がありますが、近年は陶磁器製の水指が主流となっています。
水指は、棚や風炉、または茶碗や茶器などとの調和を考えて取り合わせられ、棚によっては、あわせる水指の形や材質が決められている場合もあります。
ご自宅にある不要な水指がございましたら、ご売却してみませんか?
水指の買取では、古い時代に使われていたものは骨董的価値が高く、高価買取が期待できるものあり、また、人間国宝 鈴木蔵や三浦小平二など現代の有名作家の水指は、一点からでも高価買取の可能性がございます。
堀内宗完など著名な茶道家などの書付のあるものは、作品の価値を高めるとして、高価買取対応となります。水指だけでなく、まとめての茶道具のお買取であれば、お品数により無料出張買取にも対応しております。