こちらのお品は、以前お買取した未使用品の霰文棗釜です。お買取した棗釜は、高岡銅器で有名な、高岡の釜師 増山馨鉄の作品です。
伝統工芸品である富山県高岡市で作られている高岡銅器は、今や日本における銅器の生産額の約95%を占めています。その歴史は、加賀藩二代藩主であった前田利長が1609年に高岡城築城の際に、7人の鋳物師を招き、金屋町に5000坪の土地を与え、工場を開かせたことに始まると言われています。
増山馨鉄は、その「高岡・鋳造師7人衆」の末裔として、初代が大国藤兵衛に師事し、茶釜や鉄瓶などに特徴を示した作品を制作する釜師です。
今回お買取の増山馨鉄のお品は、利休好みの筒系の棗釜で、表面にポツポツとした小さな突起のある「霰(あられ)」の美しい作品です。釜の両側にある把手部分の鐶付は、伝統的な鬼面で、美しい摘みの一文字蓋の棗釜をお買取しました。茄子鐶も付属しており、増山馨鉄の箱書き・落款付共箱と、共布等とあわせてお買取させていただきました。
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鉄色の釜は茶碗や茶器に比べると地味な印象を受けがちですが、茶会を催すことを「釜を懸ける」ともいい、茶釜はお茶を点てるための湯を沸かす道具として、茶室になくてはならない存在です。
茶釜には、釜の形や蓋の形、口の造り方などにより、その種類は数えきれないほど豊富にあります。また、釜の表面の装飾などは、今回買取の「霰」の他、鋳型に凸凹をつける「肌打ち」や、幾何学模様や風景、動植物などの文様や図柄を入れる「地文(じもん)」など、巧みに組合わされるなど、茶釜には多くのみどころがあり、その特徴の組合せにより、釜の魅力や、価値も変わってきます。
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菊地政光、高橋敬典、一ノ瀬宗辰など作家ものの茶釜は高価買取の可能性が高くなります。
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