こちらのお品は、宅配にて買取致しました勝見永泉の淡々斎好青交趾渦皆具 です。
勝見永泉は、京都清水焼の交趾を得意とする作家です。
今回お買取した勝見永泉の青交趾渦皆具は、青交趾に黄色の渦文が散模様になった淡々斎好ですが、淡々斎の好みにはこうした渦文が多いとされています。
利休や織部、遠州など各流派の家元といった多くの茶人たちの美意識や知識・感性を集積することによって形成されてきた伝統ある茶の湯ですが、中でも好み物は、その美意識、知識、感性が凝縮された存在です。
好み物は、茶席の取合わせを引き締め、そこに込められた先匠たちの想いを意匠や銘などから探る役割をも担うとされています。
お買取の淡々斎好の青交趾渦皆具は、渦の位置など忠実に写してあり、鮮やかな渦の黄の色彩と地の色のコントラストが目をひく作品です。建水など汚れがほとんどなく使用感の少ない皆具で、共箱とともにお買取させていただきました。
皆具とは、台子や長板の上に飾る茶道具の一式を指します。本来は、装束・武具・馬具など一式が揃っているものを皆具といいましたが、通常は、水指、杓立、建水、蓋置の四器が同一意匠の作りのものをいいます。現在では、風炉や釜も統一した意匠で揃えられている場合もあります。
いわの美術では、皆具の年間多くの買取実績も有しています。皆具には、唐銅や陶磁器製のもの、木地、塗物で揃えられた皆具などがあります。
皆具の買取では、共箱と四器が揃っていれば、作品により高価買取も期待できます。また、真葛香斎や、坂倉新兵衛など著名作家の皆具は高価買取の可能性が高く、而妙斎など書付がありますと、買取評価にプラスに働き、更に高価買取が期待できます。
皆具だけでなく、その他の茶道具とまとめての買取であれば、お品数などにより、出張買取も致します。
