今回、いわの美術がお買取りしたお品は、仁清金地老松茶碗で、加藤松香の作品です。
加藤松香は、京都市長賞など様々な受賞経歴をもち、カナダやドイツなどの国際展にも出展経験も有する仁清写などを得意とする京焼作家です。
お買取した加藤松香の老松茶碗も仁清写の作品です。仁清写とは、京焼色絵の祖である野々村仁清の作品を手本として制作されたものをいい、多くの陶工・作家達が野々村仁清の作品に魅せられ、それを模した写しが数多くつくられています。
今回お買取致しました加藤松香の仁清写の老松茶碗は、目にも鮮やかな金の地に、老松が茶碗の胴と見込み部分に一体感をもって描かれています。
長寿の意味もある老松は、古来、神木として理解されてきました。また、豊臣秀吉が明智光秀との山崎での合戦の際の陣所となった書院の庭に老松があり、秀吉が陣中を歩くごとに鎧の袖がすれたことから、袖摺の松の異名があるといった謂れなど、茶碗に描かれた意匠や銘には様々な解釈や意味合いが含まれています。 お買取りした仁清金地老松茶碗は金地などにも目立つ傷なども無く、加藤松香の箱書き・落款のある共箱付でお買取りさせていただきました。
京焼は江戸時代初期に瀬戸や信楽の手法を取り入れた焼き物から始まり、色絵陶器をつくるようになり、その後、野々村仁清と尾形乾山が登場して、京焼の色絵陶器を完成させました。
仁清と乾山の優れた造形技術と色彩感覚によって生み出された作品は、他に類をみない焼き物へと昇華され、その後、京焼は奥田頴川が苦労の末、磁器の焼成に成功し、青木木米、高橋道八、永樂和全などによって発展しました。
いわの美術では、装飾的で煌びやかでありながら、気品ある風情が特徴の京焼の作品買取をしております。いわの美術では仁清写、乾山写などを含め、様々な京焼作品をお買取の対象とさせていただいておりますが、茶碗や水指など練習用の京焼のお品は、一点では査定の際、お値段が付けにくく、買取が出来ない場合もございます。他の茶道具とあわせての買取のご依頼であったり、練習用のお品が複数ある場合は買取ることが可能となります。
京焼の名跡 三浦竹泉や清水六兵衛 、千家十職の永樂善五郎など著名な京焼作家の作品は高価買取対応となっております。 練習用か、価値のある京焼作品であるかどうかよくわからない場合でも、遠慮なくいわの美術までお問合せください。ご売却予定の京焼作品のお写真をお撮りいただき、メールに添付する形で弊社宛にお送りいただければ、折り返し買取査定担当者が、買取査定額などのご連絡を申し上げます。買取査定は無料で行っています。