こちらのお写真は、お買取しました坂田泥華作の萩茶碗です。
坂田泥華は、山口県長門市で代々継承されている萩焼の伝統名跡です。十三代坂田泥華は、伝統的な萩焼の作風を継承する傍ら、井戸茶碗に深い感銘を受け「泥華井戸」という独自の豪快な作風を確立し、県指定無形文化財保持者に認定されています。職人気質であった坂田泥華作の茶陶は、その使いやすさから人気となっています。
今回お買取した坂田泥華の萩茶碗は、萩焼らしい全体的に柔らかく優しい雰囲気のある作品です。
萩焼の土の色合いもよく、表面はつるっとしていて泥華窯ならではの作品に仕上がっています。高台の糸切りの景色にも味わいが感じられます。
萩茶碗は使ううちに器の色合いが変化する「萩の七化け」が特徴ですが、お買取した坂田泥華の萩茶碗は、あまり使いこまれた風でなく、細かな貫入は若干みられましたが、七化けは生じていませんでした。 買取の際、作品の底に坂田泥華の銘印と、箱書き・落款が確認でき、他の茶道具とあわせて高価買取りにて対応致しました。
いわの美術では、萩焼の買取をしています。萩焼の故郷は、吉田松陰や高杉晋作などを生んだ長州藩、毛利家の城下町であった山口県の萩です。
萩焼の色は、薄茶色や淡い橙色などで、豪華な絵付けなどはなく、シンプルで特別な形もしていません。
強い個性がないのが萩焼の個性で、そこが萩焼の魅力として古き時代から茶人の心を魅了しています。
萩焼は、茶陶の世界で「一楽、二萩、三唐津」ともうたわれ、高い評価を受けてきました。
萩焼は、やわらかい土の味わいを伝える質感で、萩焼の土には、鉄分が少ない大道土という白土が使われています。大道土は、浸透性が高く、また萩焼は焼成温度が低く、焼締が弱いので、使ううちに茶渋が入り、器の色合いが変化する七化けという言葉が生まれました。 また、萩焼は細かい貫入と、釉薬の厚さや焼成具合で変わる微妙な色合いの変化も特徴です。
いわの美術では、萩焼の古い作家の作品だけでなく、現代の萩焼作家の作品の買取も致しております。
萩焼 人間国宝の三輪休雪・三輪壽雪や、坂高麗左衛門、吉賀大眉など萩焼の有名作家の作品は、高価買取り対応致します。萩焼の買取のご依頼の際は、是非いわの美術までご連絡ください。