今回は、華山 萬右衛門窯の香炉をお買取致しました。 華山 萬右衛門窯は、寛政8年に鍋島藩の御用窯として開窯した歴史ある有田焼の窯元です。
七代萬右衛門の時には、大阪の住吉大社、京都の北野天満宮、香川の金比羅宮への磁器製大灯篭を制作し奉納、また明治時代には、シカゴで開催された国際展示会などで賞牌を受けるなど、歴史と実績ある窯元として知られます。
近年、需要が増す有田焼では、機械化による大量生産が多くある中、萬右衛門窯は、開窯以来、有田焼の原点である手作り手描きを守り続けています。 萬右衛門窯は、鍋島藩御用窯としてのプライドを持ちつつ、その伝統技術を受け継いだ繊細で優美な作品つくりには定評があり、特に豪華絢爛な染付と赤絵作品は、多くの愛好家に推賞されています。
今回お買取の萬右衛門窯の染付香炉は、火屋部分に獅子がかたどられ、藍と白磁という様式美の中に山水図が描かれた気品ある佇まいの作品です。伝統的な山水画は、染付の定番となっています。
いわの美術では、香炉の買取もしています。
香炉とは、お香を焚きしめるために用いられる器のことで、日本では香炉は、燭台・花瓶とともに三具足の一つとされています。
香炉の起源はインドとされ、中国、朝鮮を経て日本へ仏教伝来とともに渡ってきました。当時は、供え香として仏前で香炉が用いられていましたが、その後調度としての香炉が生まれました。香道に用いられる香炉ですが、香道は茶道や華道と同様に室町時代から嗜まれるようになりました。
香炉は、円筒形に短い三脚と取っ手のついているものに金属製の火屋を被せたものが一般的な形です。獅子や像などをかたどった香炉もあります。
いわの美術では、作家ものはもちろん、金属製、銀製、銅製、陶磁器製、漆製など各種香炉が買取の対象となっています。
仏教伝来とともに日本に伝わった香炉は、中国美術にもよくみられます。中国美術の香炉は細部にまでこだわった緻密で芸術的な彫り物がされていることが多く、美術的価値の高い香炉は高価買取に期待がもてます。また、中国で採掘された寿山石から彫られた香炉などは、透かし彫りなどの繊細な彫刻が施された美術品としての価値が高いものが多くみられます。 また、観賞用の香炉として、象牙、翡翠、水晶などの香炉もお品物により高価買取の可能性がございます。香炉のご売却をお考えなら、是非一度いわの美術までご相談ください。