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中村宗悦の宮島蒔絵中棗

作家名: 中村宗悦
更新日: 2015/1/26

中村宗悦の棗買取りました

お写真のお品物は、先日お買取させていただきました中村宗悦の中棗です。

棗は、抹茶を入れるのに用いる木製漆塗りの蓋物容器で、植物のナツメの実に形が似ていることから、その名が付いたとされています。

棗の形は、利休形棗の大棗・中棗・小棗が基本形となっており、今回買取の棗は中棗になります。

棗は本来、黒塗りのシンプルな非装飾的な造形でしたが、次第に書院飾りに適した豪華な蒔絵などが施されるようになったとされています。


お買取した中棗は、中村宗悦の得意とする蒔絵を施した作品で、雅やかな宮島がデザインされた豪華なお品物です。赤い鳥居がインパクトとなり、所々鮮やかな青も用いられ、風情ある中にもセンスも感じられる作品です。

買取査定においては、作品の状態はキズや汚れなどもみられず、綺麗に保存されており、中村宗悦の箱書・落款付の共箱、共布もあわせてございましたので、良い評価にての買取となりました。

棗買取ます

茶道具の買取実績多数のいわの美術では、棗も買取のご依頼をいただくことの多い茶道具のひとつです。 いつ棗型の茶器が作られたかということについては、諸説ありいずれも定かではありませんが、文献の記録上明らかとなっているのは、「今井宗久茶湯書抜」による1564年の津田宗達の茶会で用いられたのが初例とされています。

その後、千利休好みとされる棗が茶人の間で用いられるようになり、江戸時代には棗は薄茶器として一般化していきます。時代の流れとともに棗は種類や形を増やし、現在では様々な棗(薄茶器)がございます。また、好みの形により種々名がつけられた棗が存在します。


高価買取の期待できる棗は、今回買取のような有名作家の手による棗や、著名な家元宗匠などの花押が入った棗、高い蒔絵技術の施された伝統工芸色の高い棗などがあげられます。

また、通常は漆器が多い棗ですが、中には象牙で作られた棗もあり、こちらも買取の対象となっています。

練習用の棗は一点だけではお買取が難しいなど、お品物により買取査定も異なってまいりますので、ご処分をお考えの棗などの茶道具がございましたら、まずはいわの美術までお気軽にお問い合わせください。

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