写真のお品物は、以前お買取致しました小川長楽の赤楽茶碗です。
赤楽茶碗は、楽焼の抹茶碗のひとつです。 楽焼は、轆轤を用いず、手捏ねで成形したあと素焼し、釉薬をかけて、窯で焼かれます。釉薬の色から、黒楽、赤楽、白楽などがあります。
楽焼は、千利休らの嗜好を反映した、手捏ねによるわずかな歪みと厚みのある形状が特徴です。
手捏ねで作られる楽焼は、いびつな形に温かみがあり、茶碗を手に持った時のフィット感は、お茶の味も格別なものにしてくれます。
今回お買取致しました小川長楽の楽焼茶碗は、赤楽茶碗です。赤楽は、850度位で素焼きをした素地を炭で包み込み、もう一度素焼きをするので、斑とよばれる独特の窯変による模様があるが特徴とされます。
お買取した小川長楽の赤楽茶碗は、独特の造形で、赤に黒の景色、白い釉掛けなど、長楽らしい仕上がりとなっています。 落款付共箱には、経過年による汚れがみられましたが、他の茶道具とあわせて良い評価での買取となりました。
茶道で使われる茶碗は、昔から「一楽、二萩、三唐津」といわれるように、楽茶碗が一番重宝されています。楽焼は、千利休が茶道のために考案し、京都の長次郎に依頼し聚楽土を使って焼いたのが始まりとされています。
初代 小川長楽は、長次郎に始まる家系である楽家より陶技を受け、唯一独立を許され、本格的に作陶を開始します。初代 小川長楽は慶入や弘入の写し物に堪能であったとされます。 二代 小川長楽は初代の長男で、楽焼茶碗を中心とした作陶を展開し、赤楽と黒楽ともに高い技術を示し、千家からの信頼も厚く、白薬・焼貫七彩釉の焼成に成功したことでも知られます。現在は、三代が伝統の技法を受け継いで赤楽、黒楽を中心とした楽焼のほか、織部釉などにも挑戦し、品格のある茶陶を志して作陶に励んでいます。
小川長楽の作品をお持ちではありませんか?小川長楽の買取に際しては、いずれの代の作品であっても買取査定の対象とさせていただいておりますが、何代かの作品によっても買取評価が異なります。
また作品の出来などや状態によっても買取査定が違ってまいりますので、ご売却をお考えの小川長楽の作品がございましたら、まずは作品全体と落款部分などのお写真をお撮りいただき、弊社宛メールに添付する形でお送りくださいませ。
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