今回、いわの美術がお買取したお品物は、手桶水指です。
写真の手桶水指は、花筏が蒔絵技法で描かれています。
花筏は”はないかだ”と読み、日本ではお馴染みの水の流れる模様といかだ、そこに花や紐が散った様子が描かれています。
桜や落ち葉などが描かれ、涼しげで美しい印象の図ですが、この花筏の由来は、川に流された骨壷が筏から外れた姿なのだそうです。昔は川に筏にくくりつけた骨壷を流し、早く紐がとけ、壷が川に落ちると早く極楽にいけるとの言い伝えがあったのだそうです。花筏はその跡をかたどったもので、花は骨壷と一緒に添えられていたものなのだとか...。川の流れに筏を浮かべ、人間の生命を表現した図柄が花筏とされています。こういったいわれのある花筏ですが、茶道具にはよく見受けられる図柄のひとつです。
今回買取させていただきました手桶水指は、目立ったキズや剥がれなどもみられず、プラスの評価にてお買取りとなりました。
茶道の点前で、茶釜に水を足すなど、茶碗や茶筅を洗う水を蓄えておくための器である水指ですが、水指の種類は、金属製、磁器、陶器、塗物、木製など様々です。
水指は、季節や棚、その他合わせる道具などによっても変わり、主に点前のはじめに運び出し、終われば運び出す”運び”と、点前の始まる前にあらかじめ茶席に据えておく”置き”にわかれます。利休好みとしては、今回買取の手桶水指や釣瓶、真塗、茶桶形などがあります。
いわの美術では茶の湯の席では欠かせない道具である様々な水指の買取を行っています。
ご自宅やお稽古などでお使いになっていない水指がございましたら、ぜひいわの美術までご連絡ください。
骨董的価値のある古い時代の水指だけでなく、現代の有名作家の水指など、中には高価買取の期待できるお品物もございます。また、水指だけでなく、他の茶道具などとあわせてのお買取りであれば、無料にて出張買取での対応が可能な場合もございます。水指など、茶道具の買取なら、いわの美術にお任せ下さい。