今回、いわの美術がお買取したお品物は、館林源右衛門の色絵花紋小皿で、枚数は全部で5枚ありました。
おそらく6代目館林源右衛門の時代に作られたものだと思われます。
源右衛門窯は、古伊万里の心を現在に伝える開窯250余年の有田焼名窯で、酒井田柿右衛門、今泉今右衛門と並び、有田の三右衛門として知られています。
有田焼には乳白色の濁手と赤絵の美しい華麗な「柿右衛門様式」、鍋島藩の御用窯で焼かれた精緻で格調高い磁器の「鍋島様式」、そして源右衛門窯が得意とする、旺盛な時代感覚とバイタリティが赴くままの多様な絵付けが特長の「古伊万里」様式の3つに大きく分ける事ができます。
お買取した小皿も、すべてがハンドメイドで作られているにも関わらず、同じように絵付けがされているのを感じる事ができ、共箱はありませんでしたが、保存状態は良かったので、高い評価での買取となりました。
館林源右衛門は、明治、大正時代では料亭用食器を中心に有田焼の製造を行っていましたが、昭和30年代に入ると家庭用の食器の製造を本格化し、広く普及する事になりました。
しかし、瀬戸などの安価な焼物が出回るようになると、その人気は低迷し、存続の危機を迎えます。
そこで諦めなかったのが、6代館林源右衛門でした。
6代は、ヨーロッパを探訪した際、現地で本物の「輸出伊万里」の美を再発見し、先人陶工たちの技と情熱によって作り出された有田焼を現代の暮らしに合った「古伊万里」として見事復興させ、アメリカのティファニー社との共同開発や、万年筆の軸の開発など、様々な企業との共同制作を行い、館林源右衛門の名前を残す事に成功しています。
館林源右衛門の名は世襲制でしたが、残念ながら跡を継ぐ者がおらず、現在はろくろ、下絵付け、本窯、上絵付けから上絵窯にいたるすべての工程で、熟達した各分野の専門陶工たちが作陶を続ける、共同窯のような運営形態で、本物の機能美を追求した有田焼を作り続けています。
そんな、館林源右衛門の作品のご売却をしませんか?いわの美術では、館林源右衛門の作品の買取を積極的に行っております。
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