今回、いわの美術がお買取したお品物は、黒牟田焼香刷毛目辰砂釉茶碗で、丸田正美の作品です。
丸田正美は桃山時代末期から続く黒牟田焼の伝統を継承する陶芸家の一人で、濱田庄司に師事しており、濱田庄司の作風を受け継いでいる事から「西の民芸」と言われていました。
黒牟田焼とは佐賀県武雄市で焼かれている焼物で、庶民の日常雑器として焼かれていました。
明治時代では40ほどの窯がありましたが、現在は丸田正美窯、内田皿屋窯、丸田宣政窯だけとなってしまいました。
また、丸田正美はすでに他界している作家ですので、新たに作品を制作する事はないため、中古市場でも出回っているものしか取引する事ができません。
丸田正美の作品の特徴は、他の黒牟田焼の窯と違って焼成中に岩塩を入れる「塩釉(えんゆう)」という技法を使う事です。
この技法で作られた黒牟田焼は器肌にガラス質状の光彩が出現するため、より一層透明感の増した独特の色合いを見せます。
お買取した茶碗も、透明感のある光沢が美しく、辰砂釉が際立つ素敵な茶碗でした。
欠け、割れ、ヒビなどもなく共箱付でしたので良い評価での買取となりました。
いわの美術では、茶道具には欠かせない茶碗の評価買取を行っております。
茶碗は共箱などがあれば、そこまで知識が無い方でも市場の相場を見て価値を見出す事が出来ますが、共箱が無い場合、茶碗にある陶印やサイン、花押などから作家を割出し、制作された時代や作品の出来具合などを見て鑑定を行います。
そのため、専門の知識も持っていないとその茶碗の本当の価値での買取を行う事が難しく、大手チェーン店のリサイクルショップでは二束三文にしかならない場合もございます。
茶碗など専門の道具はいわの美術のような、専門の知識を持った鑑定士が在籍している買取業者にお願いするのが一番高く買取ってもらえる方法です。
いわの美術では、年間に多くの茶碗の買取実績があり、日本全国で茶碗の買取を行っております。
ご売却をお考えの茶碗がございましたら、お気軽にいわの美術までお問合せ下さい!!