今回、いわの美術がお買取したお品物は、古谷道生の信楽扁壷(しがらきへんこ)です。
その名の通り、側面を平面状にした壷の事で、信楽焼の代表的な形として知られています。
古谷道生は信楽焼の作家で、鮮やかな緋色と焦げのコントラストが美しい信楽焼を制作しています。
この、美しい緋色を出すために、粗めに調節した蛙目粘土を使い、場合によっては黄瀬土を混ぜて緋色を安定する事もあるそうです。
また、壷や花入れの制作を行う時は、ほとんどが紐造りで土を積み上げてからロクロ成形の方法を取っています。
今回の場合、扁壷になりますのでロクロは使われていませんが、古谷道生らしい素敵な信楽焼の壷でした。
共箱、共布付で、目立った傷や汚れもなく、とても良い状態で買取を行いました。
いわの美術では、古谷道生の作品の買取を積極的に行っております。
古谷道生は窖窯作りの名人ともいわれ、窯の改良や土の相性を考えた結果、信楽と伊賀の地に30基以上の窯を築くこととなりました。
ちなみに初めて制作した窯は、滋賀県と三重県境にある五位の木古窯を参考にして作られたそうです。
生家は半農半陶を行っており、小さな頃から陶芸に親しみながら育っており、陶芸に興味を持って育ちました。
クラフト運動の先頭を走り、製作と共に新たなデザインの創出を目指したインダストリアルデザイナーとしても活躍していた内田邦夫に師事して4年間研修を重ね、その後、1年9ヶ月の日本一周陶業地研修の旅に出て、多くの焼物に触れてきました。
そんな古谷道生の生み出す信楽焼は、冴えた色に発色した赤が美しく、亡くなって数十年経った現在でも人気が高く、中古市場でも高値で取引されている作品も多くございます。
古谷道生の作品買取なら、年間に多くの買取実績を誇る、いわの美術にお任せ下さい!!