今回、いわの美術がお買取したお品物は、3代高橋楽斎の信楽破れ水指です。
3代高橋楽斎は信楽焼きの作家で、信楽焼き技術保持者、滋賀県指定無形文化財の認定を受けています。
お買取した水指は破れ袋という古伊賀を代表する水指として広く知られている形状の水指で、国重要文化財指定されている物もございます。
破れ袋水指は、窯の中で激しい炎を受けて歪み、ひび割れて焦げるのが特徴で、かの有名な古田織部も一目おいた形状です。
お買取した3代高橋楽斎の信楽破れ袋水指は歪んだ形状はあまり見受けられませんが、左右均等に同じような破れが見られる端正さを感じる事のできる上品な造りをしていました。
作家の箱書きの入った共箱付でしたので、高い評価での買取となりました。
3代高橋楽斎は、豪放な魅力をもつ古信楽や古伊賀の作風を採り入れた茶陶を中心に制作をしている作家で、その長男が現在4代を継いでおり、次男も独立して陶芸家として活動を続けています。
3代高橋楽斎は4代上田直方と共に近代信楽の名工として高い評価を受けており、古窯の信楽の大壺などに、素朴で優れた作品が多く存在します。
3代高橋楽斎の陶印は平仮名の「ら」という、一見、模様や傷のように見えるので見落としてしまう方もいるかもしれません。
「ら」の陶印を見つけましたら、3代高橋楽斎の作品の可能性が高くなりますので、まずはいわの美術までご相談下さい。
また、4代高橋楽斎の作品も買取を行っておりますが、4代の作品は「楽斎」という陶印が使われています。
お問合せの際は、どの高橋楽斎の作品なのかお伝え頂くと査定がスムーズに進みます。