こちらの平棗は以前お買取りさせて頂いた御品物で、鈴谷鉄五郎（鐵五郎）（すずたにてつごろう）の作品です。
鈴谷鉄五郎は輪島塗の蒔絵師で、輪島塗の最高峰とも言われる蒔絵師、一后一兆に師事していました。
写真の平棗は鈴谷鉄五郎の蒔絵の美しさが存分に堪能できる作品で、共箱には菊桐蒔絵平棗と書かれています。
また木箱の蓋裏には鈴谷鉄五郎の名のほかに、茶道家である井口海仙の名があり、棗の蓋裏には井口海仙の花押が記されてます。
こうした茶道家や宗匠などの書付のある作品は高価買取となる可能性高いお品物です。
花押や書付のある作品買取はいわの美術にお任せ下さい。
鈴谷鉄五郎が師事した一后一兆という作家は、輪島塗金蒔絵の技法で豪華絢爛な茶道具や硯箱を制作し、特に棗などの薄茶器の作品で数多くの秀作を残しています。
鈴谷鉄五郎はそんな一后一兆に師事し、熟練の名人技だけでなく、描く対象物をよく観察研究し、自身の蒔絵に反映させてきました。彼の施す様々な蒔絵は他に類を見ない繊細さと美しさで、作者の並々ならぬこだわりを感じることが出来ます。
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