今回、いわの美術がお買取したお品物は風炉釜で、十二代加藤忠三郎である加藤了三の唐銅朝鮮風炉釡です。今回買取の風炉釜の共箱には「芦屋写浜松文真形釜添唐銅朝鮮風炉」とあり、十二代加藤忠三郎を襲名する前の「加藤了三」の名が記されていました。
加藤忠三郎家は、尾張徳川藩の御用を承る御用窯師として茶釜の鋳造をしてきた家系で、加藤了三は、昭和57年に十一代より家業を継ぎ芦屋並びに古作釜の美と技術を研鑽し、平成3年に十二代を襲名し、現在に至っています。
今回買取させていただきました加藤了三の風炉釜は、真形の端正な姿と、地肌・文様とも芦屋釜の特色をよく表わしているお品物で、状態もよく、共箱もありましたので、買取査定の際のプラス評価となりました。
加藤忠三郎家は、慶長16年より尾張藩(現在の名古屋)で、釜師として茶道具である「茶釜」を作り続けています。
代々続く加藤忠三郎家は、五代加藤嘉左衛門の時、尾張藩主より名字帯刀上下着用を許され、「御釜師」とし茶道具を生産するようになったそうです。それ以後、加藤忠三郎を名乗り、尾張徳川家のお抱え釜師として活躍しました。
加藤忠三郎の作品には、茶釜だけでなく、煎茶道具の鉄瓶や釜の蓋置の五徳などもみられます。
加藤忠三郎の作品は、何代目かによっても買取査定額に差がでる場合もございます。加藤忠三郎の茶釜など作品のご売却をお考えなら、買取実績多数のいわの美術までご相談ください。