芳祥の川蝉蒔絵硝子茶器

今回、いわの美術がお買取りしたお品物は、硝子の茶器です。
硝子製の茶道具は夏の季節に使用するもので、夏のお点前は涼を感じる事のできる茶道具が好まれています。
そのため、硝子の茶碗、硝子の水指などが用いられます。
今回、お買取りした硝子の茶器は薄茶器で、薄茶を入れるための茶器です。
通常は棗と呼ばれる漆器の薄茶器を使用する事が多いのですが、硝子製の茶器の場合、中に入れた薄茶の色合いが美しく、涼を感じる事ができます。
川蝉(かわせみ)が描かれており、薄茶を入れる事で川蝉の緑色が一層引き立つ面白みのある硝子の茶器でした。
作者は芳祥と共箱に書いてあり、綺麗な状態でお譲り頂きました。

今年は硝子の茶道具を使う季節は過ぎてしまいましたが、いわの美術では硝子の茶道具の買取を行っております。
硝子の茶道具は「ギヤマン」とも呼ばれ、共箱には「義山」と漢字で書かれている事がございます。
これはポルトガル語のダイヤモンドを意味する「ディアマンティ(Diamante)」に由来しており、ヨーロッパから輸入された上質な硝子の器が当時の日本人には「ギヤマン」と聞こえたようで、現在でも硝子の茶道具には「ギヤマン」という名称が付けられる事が多くございます。

硝子の茶道具には茶碗、水指、薄茶器、蓋置などがございます。
どれも硝子の透明度をいかした涼を感じる作りとなっており、陶器などとは違った雰囲気を楽しむ事ができます。
今年使わなかった硝子の茶道具や、今季限りで使うのを止めようと思っている硝子の茶道具はございませんか？そういった硝子の茶道具はいわの美術がお買取り致しますので、お気軽にお問合せ下さい。